MBA留学出願書類:GMATについて

GMAT はQuantitative(数学)で点数を稼ぐ!

GMATの様々なセクションの中でも、最も留学生がスコアを稼げるセクションがQuantitativeセクションです。GMATで最低でも550点を目指す方であれば、このセクションはほぼ満点が要求されます。

@Quantitative Section概要:

Quantitative 解答時間 75分
問題数 37問
試験内容 2つの形式から出題

Quantitative Sectionとは、すなわちMath Sectionのことです。75分間で、37問の5者択一問題に解答します。37問のうち9題はexperimental questions(実験的問題)であり、今後のGMATの参考にされるもので、総合スコアには反映されません。すなわち28問の成績が問われることになりますが、どの問題がexperimental questionsかは分かりませんので全問集中して当たる必要があります。

要求される数学的知識はほとんど中学までのもので、一部高1の範囲が加わる程度です。また、語彙力もVerbalほど高度なものは要求されませんので、ハイスコアを狙うこともできます。ただし、普段目にしない数学用語が出てきますので、事前にチェックしていかないと問題文の意味が取れずに苦戦することになります。

AQuantitative Section出題範囲・問われる知識:

GMATで問われる数学的知識は、大きく以下の3つです。
@Algebra(代数)
AGeometry(図形)
BArithmetic(計算)

上記の事項について、中学の教科書レベルをマスターすればよいでしょう。特殊な公式・複雑な図形が出題されることはありませんので、難しいレベルの問題まで学習を進めるのは非効率と言えます。その分基礎的な四則演算・割合・図形・代数の特徴を十分に理解し、問題に即した形に応用できるスキルがカギになります。

BQuantitative Section出題形式:

Quantitative Sectionには以下の2つの出題形式があります。
 ◆Problem Solving(一般的数学問題)
 ◆Data Sufficiency(条件適合問題)

◆Problem Solving(一般的数学問題)
Problem Solvingでは問題文があり、その答えとなる選択肢が5つ用意されています。
次の例題を見てみましょう。

If x is 33 percent greater than 60, then x is equal to
(xが60より33%大きいとすると、xの値は)

[A] 19.8
[B] 27.6
[C] 44.7
[D] 58.6
[E] 79.8

このような形式で、多岐にわたって数学の知識が問われます。
以下に、特に頻出である範囲について述べておきましょう。
・Proportions(割合)
・Ratios(比)
・Exponents(指数)
 ・Equations(方程式)
 ・Work Rate(仕事率)
・Functions(関数)
 ・Geometry(幾何学)

◆Data Sufficiency(条件適合問題)
Data Sufficiencyとは、問題文の後に2つの条件文が続き、それらの条件文が問題を解くのに十分かどうかを判断する問題です。
選択肢はやはり5つで、以下のものに固定されています。
「条件(1)だけで十分、しかし条件(2)だけでは不十分」
「条件(2)だけで十分、しかし条件(1)だけでは不十分」
「条件(1)、(2)両方が揃えば十分、しかしどちらか一方だけでは不十分」
「どちらか一方の条件だけで十分」
「条件(1)、(2)を合わせても不十分」

これも例題を載せておきましょう(選択肢は省略)

What is the value of x?
(xの値はいくつか?)

(1)x+2y=15
(2)3y=12

CQuantitative Section対策方法

0:問題を解く前に
当たり前のことですが、Quantitative Sectionでは、「英語」で「数学」を解かなければなりません。すなわち「英語で問題文を読む能力」と「数学の問題を解く能力」の両方が必要になるのです。この両方を合わせて持たないうちにGMATに当たっても、ハイスコアは望めません。まずは自分の理解度に合わせ、それぞれ個別に学習を進めていくとよいでしょう。

1:数学用語を覚える
実際に問題を解く前に、Quantitative Sectionで必要となるのが「数学用語」の知識です。GMATを学習されている方は誰しも、単語が分からないために問題で何を問われているか分からず、解答以前の段階でつまずいた経験があることでしょう。
 最頻出のVocabularyの例をあげますと、以下のようなものがあります。

 Integers Factors Positive / Negative Multiples Prime Numbers

それぞれの日本語訳は「整数」「因数(約数)」「正/負」「倍数」「素数」となります。
これらは複数の問題にわたって登場する単語ですから、必ず押さえておかねばなりません。この他にも頻出の単語は数多くありますので、しっかり備えておく必要があります。

2:数学的知識をマスターする
GMATで出題される範囲はほぼ中学までの教科書レベルです。各自の理解度に合わせ、不安な分野に関しては、教科書ワークなどの学習参考書でカバーしておきましょう。
この時注意したいのは、GMATでは出題されない範囲も一部あるということです。例えば「図形の性質」は頻出ですが、「図形の証明」などは一切出ることがありません。GMATでの出題形式を念頭に置きながら、効率よく学習を進めましょう。

3:実際の問題でのスキル
   まずはProblem Solvingから見ていきましょう。

Question Example
If x is 33 percent greater than 60, then x is equal to
(xが60より33%大きいとすると、xの値は)

[A] 19.8
[B] 27.6
[C] 44.7
[D] 58.6
[E] 79.8

 この問題の答えは、60×1,33=79.8より、[E]79.8が正解となります。
 しかし、この問題は全く計算せずに正解へ辿りつけることに気付かれたでしょうか?問題は「xが60より33%大きいとすると、xの値は」ですから、当然xは60より大きな値をとることが分かります。そうなると条件を満たす選択肢は[e]しか残りません。
 このように、Problem Solvingでは数学的知識もさることながら、明らかに間違った選択肢をまず除外したり、一般常識を問題に当てはめていくと早く、かつ正確に解答することができます。

続いてはData Sufficiencyを見てみましょう。

Question Example
What is the value of x?
(xの値はいくつか?)

(1)x+2y=15
(2)3y=12

選択肢: [A]「条件(1)だけで十分、しかし条件(2)だけでは不十分」
[B]「条件(2)だけで十分、しかし条件(1)だけでは不十分」
[C]「条件(1)、(2)両方が揃えば十分、しかしどちらか一方だけでは不十分」
[D]「どちらか一方の条件だけで十分」
[E]「条件(1)、(2)を合わせても不十分」

この問題の答えは[C]「条件(1)、(2)両方が揃えば十分、しかしどちらか一方だけでは不十分」になります。
解答までのプロセスとしては、まず条件(1)、(2)を別々にみていくことが必要です。条件(1)を見てみると、x , yと2つの変数があるのでxの値を1つに絞ることはできません。
この時点で条件(1)を「十分」としている[A],[D]の選択肢は排除され、[B][C][E]に絞ることができます。次に条件(2)を考えてみると、yについてしか触れていませんのでxの値は分かりません。ここでまた[B]も排除することができ、[C][E]の2つが残ります。
最後に条件(1), (2)を合わせて考えてみると、条件(2)よりy=4、これを条件(1)に当てはめるとx+8=15となるからx=7、とxの値を1つに絞ることができました。よって正解は[C]「条件(1)、(2)両方が揃えば十分、しかしどちらか一方だけでは不十分」となりました。

以上のように、それぞれの条件を別々に検討し、そのたびごとに適当ではない選択肢を削除しながら解答するのがよいでしょう。

MBA留学準備 How to prepare MBA